18世紀半ば以降に、霞ケ浦沿岸の水運と周辺の小麦と大豆を原料に、ここ江戸崎の地に醤油醸造業【※】が栄えました。それに伴い、近江商人による起業や、関連する問屋、小売業の進出とともに発展し、明治時代には郵便局や郡役所、警察署、税務署、国・県の出先機関や各種銀行等が次々と開設され、郡の中心地区としての街並みが形成されました。
現在でも江戸崎まちなか地区には、様々な街並資源が分布しており、特に白漆喰の土蔵造りといった、はっきりと外観でわかる建物もあります。それらの建造物を「えどさき街並遺産」としてご紹介致します。
(※笑遊館は「醤油の産地としての江戸崎」にちなんで笑遊館(しょうゆうかん)と名付けられました。)
江戸崎に残る古い街並み
明治時代のまちなかの様子。3枚目の画像は木製の大正橋。(※画像をクリックすると拡大します。)
当時の佇まいを残す建造物群
鰯屋(いわしや)薬局(切り通し町)
切り通し町は蔵造りの店構えを残す店が多く、こちらのお店も蔵の佇まいを上手に利用されています。
酒のいとう (西町)
江戸崎西町の老舗の酒屋さんです。店内も当時からの雰囲気が残るお店です。
田上邸 (西町)
昭和初期の佇まいを残す、趣のある邸宅でしたが残念ながら近年解体されました。
高尾米店 (西町)
明治時代から続く米店。建物は昭和初期のもので築80数年の建物です。
近江屋商店 (切り通し町)
築110年の蔵造りの商店。現在では改装しオーガニック野菜や化学添加物不使用の食材を販売しています。
旧山崎歯科医院 (本宿町)
江戸崎まちなかの歯科医院。
桑田屋酒店(新宿町)
店舗裏の木造2階の建物は昭和27年築。明治期に「上菱醤油」の販売店として操業しました。
木野内徳次郎商店(浜町)
明治30年代初めに創業。屋号は「八幡屋(やはたや)」。店舗は大正元年築。
江戸崎合同ハイヤー(田中家)(浜町)
江戸時代初期に近江からやってきた商家。屋号は「鍋屋(なべや)」
山口商店(切り通し町)
江戸崎まちなかの老舗の種苗店です。こちらも雰囲気のある佇まいが特徴のお店です。